乃木坂の現場(握手会等)に出掛けなくなってからもう随分経つので、最近の私の研究材料はほぼブログに限られている状況です。
ご本人のブログそのものも重要な情報源ですが、ファンのコメントにはそれを補ういろいろな情報が含まれていると感じています。いつも全部を読むのは不可能ですので、時々一連のコメントを順番に眺めていくということを行っています。
アイドルとファンの関係については、もしそれぞれの特質を1つのリニアな指標で数値化できたとすれば、非常に高い相関がある場合と、そうでない場合があるのではないかと私は常々感じています。実際には指標化などできるはずもないのでこの仮説は検証不可能です。それでも敢えて私の仮説を説明すると、あるアイドルのブログを含む発信情報から推測されるある種の一途さ、例えば優しさ、頑張り屋、強い個性、チャレンジ精神、賢さなどの特質が明確な場合、それに共感するファンが集まってくると感じています。
ブログとコメントの研究において、本当の難しさは検証可能性ではなく、今回の久保史緒里さんの休業発表ブログのコメントを見れば明らかなように、彼女には年齢層に関わらず高いレベルの教養を持つファン層がついていることが分かりますが、普段のコメントにそれが現れているかというと、割合的にはそれ程ではないように思います。
すなわち、今回のように人を気遣うような難しいコメントを書ける人が常にコメントしているのではなく、そのようなファンに限ってむしろ普段は黙っているとしか考えようがありません。ですからコメントを拾っていてもそのデータがファンの母集団の推定に使用できるかという疑問には明確に否と答えられます。
これは恐らく握手会やコンサートの現場においても同様であり、可観測な情報からファン層の母集団の推定や変化の把握は不可能であるという結論になろうかと思います。
ただ、今回のような隠れたファン層が観測可能になる事例はときどき発生し、最近では北野日奈子さんが休業を発表した際のブログコメントでは、コメント者の年齢層の低さが顕著でした。確かそれに関してこのブログで何かを書いたような気がします。それに対して、久保史緒里さんの事例ではファンの年齢層の広さを感じさせます。きいちゃんとくぼしのファンの質の違いがもしこの推定のとおりならば、くぼしの場合は休業の長さに関わらず復帰の際のハードルは低く、きいちゃんの場合は高いことが予想されます。なぜなら一般的に若い人ほど刺激に対する応答が速く、それは時定数が短いということですから、熱量の減衰も速いことを意味します。対して、この件に関しては年齢層の高さや教養の程度は時定数の長さと比例すると思われ、とりもなおさずくぼしの復帰に長時間を要してもファンの熱量の変化はそれ程でもないと予想されるからです。
ひめたんの場合がどうだったのか、私は主観的になり過ぎて、客観的な解析ができていません。コメント欄にもひめたんの事例を書いている人がちらほらいましたが、おそらく私が言えることはくぼしとひめたんの状況が同じということはなく、ひめたんのケースは忘れて、久保史緒里さんの復帰を待つということがファンとしてのベターな対応ではないかと思います。

このようにつらつらと書いてきましたが、ある方が、「(前略)/元ひめたん推しです。/(中略)/私たちはひめたんが休んでる時もただひたすら祈るように待っていました。戻って来たときは嬉しかったけど、何か不安が付きまとっていました。早かったなと。/(後略)」とコメントされていました。私と同じことを感じていた人がいたということに大きな驚きを感じました。こと乃木坂に関しては客観的になりきれない私としては、上のお言葉は非常に身に沁みました。
久保史緒里さんが十分な休養と療養の上で万全の復帰ができますようにお祈りしております。

(1445)


コメント