専門家の皆さんの見解を期待して素人の想像を書いてみる。
握手会商法とは何ぞや。
世間では疑似恋愛場面の提供という見方と、接触サービス(より直截的にはいわゆる性的サービス)の提供という見方の大きく二つの考え方があると思う。両者は相反する概念ではないので、両方の機能を兼ね備えていると考えることももちろんできる。
では、そこに、そこというのは直接的にサービスを提供している人間(ここではアイドル)と握手会に参加する客との間にはどのような契約が成立しているのだろうか。握手会参加券付コンパクトディスクにどのような契約書が付いているのか個別握手会に参加したことがない私は知らないが、おそらく契約当事者はそのCDを製作・販売している会社あるいはそのような特殊なCDを一般へ販売することを専門業としている中間会社とCDの購入者であろう。CDの制作に参加したアーティスト(ここではアイドル)はCDの製作会社とは雇用関係にはなく請負契約または業務委託契約のようであるから、握手会への参加を強制されているアーティストはその仕事を請け負っているか委託されている(契約にその仕事が入っている)のだろう。そうであれば、アーティストとCD購入者の間には直接の契約関係はないと考えられる。
坂道シリーズの場合で言えば、この特殊権利付きCDの販売を行っているのはforTUNE musicであり、おそらくforTUNE musicと運営会社との間の契約は特殊権利付きCDの販売業務だけであると考えられる。すなわちforTUNE musicとCD購入者との間の契約はCDの販売に関することに限定されているはずである。
CDの購入者は、そのCDの特殊権利の部分について契約不履行という不法行為があると主張するのであれば、その相手先は当然ながらこの特殊権利付きCDの販売を企画・実行している運営会社である。
さて、ここでCDの購入者と運営会社の間に、サービスの実際の提供者であるアイドルの履行すべき義務要件に関する事項が明記されているのであろうか。もしその条件がインプリシットに契約に入っているとするならその根拠は何だろうか。きっとそんなものはどこにも存在しない。
結局のところ握手会商法とは特殊権利を販売する商売である。購入者は握手サービスという特殊権利の提供者に何らかの資格要件を想定しているのだろうが、それは幻想あるいは妄想であって、契約のどこにもそのような幻想あるいは妄想を記述したものはない。
このように考えると、CD購入者に対してなんら不法行為を行っていない井口眞緒さんは謝る必要はなく、当然活動自粛する必要もない。彼女が謝っているのは運営会社に対してなのだろう。なぜなら幻想あるいは妄想に基づいて購買意欲をかきたてることで成り立っている特殊権利の販売業務に何らかの悪影響を及ぼすことは想定されるからである。請負契約であろうと業務委託契約であろうと、契約先の業務に支障を与える行為については何らかのペナルティが考えられうる。だから彼女にはそのペナルティを弁済するために謝りかつ活動自粛を申し出る必要があったのだろう。
いつも思うのは最大の被害者は当のアイドルである。しかも上記のような概念形成に至っていないだろう新しいメンバーに握手をさせている組織というのは更に質が悪い。何を言っているのかというと、経験が長くなってその概念形成がなされたと思うベテランメンバーには(恐らく)高い報酬を払いながらも握手会を免除している事例が実際に存在する。
新しいメンバーを採用して既存の顧客をそこへ誘導することに熱心なのはそのような不都合があるからなのだろう。個別握手会の胡散臭さをもっとも感じさせるところである。
(この記事は個別握手会に参加する大きなお友達や女性ファンのことは除外して書いています。女性ファンについてはよくわからないので、誰か詳しいひとが書いてください。)
(4487)
握手会商法とは何ぞや。
世間では疑似恋愛場面の提供という見方と、接触サービス(より直截的にはいわゆる性的サービス)の提供という見方の大きく二つの考え方があると思う。両者は相反する概念ではないので、両方の機能を兼ね備えていると考えることももちろんできる。
では、そこに、そこというのは直接的にサービスを提供している人間(ここではアイドル)と握手会に参加する客との間にはどのような契約が成立しているのだろうか。握手会参加券付コンパクトディスクにどのような契約書が付いているのか個別握手会に参加したことがない私は知らないが、おそらく契約当事者はそのCDを製作・販売している会社あるいはそのような特殊なCDを一般へ販売することを専門業としている中間会社とCDの購入者であろう。CDの制作に参加したアーティスト(ここではアイドル)はCDの製作会社とは雇用関係にはなく請負契約または業務委託契約のようであるから、握手会への参加を強制されているアーティストはその仕事を請け負っているか委託されている(契約にその仕事が入っている)のだろう。そうであれば、アーティストとCD購入者の間には直接の契約関係はないと考えられる。
坂道シリーズの場合で言えば、この特殊権利付きCDの販売を行っているのはforTUNE musicであり、おそらくforTUNE musicと運営会社との間の契約は特殊権利付きCDの販売業務だけであると考えられる。すなわちforTUNE musicとCD購入者との間の契約はCDの販売に関することに限定されているはずである。
CDの購入者は、そのCDの特殊権利の部分について契約不履行という不法行為があると主張するのであれば、その相手先は当然ながらこの特殊権利付きCDの販売を企画・実行している運営会社である。
さて、ここでCDの購入者と運営会社の間に、サービスの実際の提供者であるアイドルの履行すべき義務要件に関する事項が明記されているのであろうか。もしその条件がインプリシットに契約に入っているとするならその根拠は何だろうか。きっとそんなものはどこにも存在しない。
結局のところ握手会商法とは特殊権利を販売する商売である。購入者は握手サービスという特殊権利の提供者に何らかの資格要件を想定しているのだろうが、それは幻想あるいは妄想であって、契約のどこにもそのような幻想あるいは妄想を記述したものはない。
このように考えると、CD購入者に対してなんら不法行為を行っていない井口眞緒さんは謝る必要はなく、当然活動自粛する必要もない。彼女が謝っているのは運営会社に対してなのだろう。なぜなら幻想あるいは妄想に基づいて購買意欲をかきたてることで成り立っている特殊権利の販売業務に何らかの悪影響を及ぼすことは想定されるからである。請負契約であろうと業務委託契約であろうと、契約先の業務に支障を与える行為については何らかのペナルティが考えられうる。だから彼女にはそのペナルティを弁済するために謝りかつ活動自粛を申し出る必要があったのだろう。
いつも思うのは最大の被害者は当のアイドルである。しかも上記のような概念形成に至っていないだろう新しいメンバーに握手をさせている組織というのは更に質が悪い。何を言っているのかというと、経験が長くなってその概念形成がなされたと思うベテランメンバーには(恐らく)高い報酬を払いながらも握手会を免除している事例が実際に存在する。
新しいメンバーを採用して既存の顧客をそこへ誘導することに熱心なのはそのような不都合があるからなのだろう。個別握手会の胡散臭さをもっとも感じさせるところである。
(この記事は個別握手会に参加する大きなお友達や女性ファンのことは除外して書いています。女性ファンについてはよくわからないので、誰か詳しいひとが書いてください。)
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