とあるまとめサイトの情報によると、ひらがな推しで宮田愛萌さんが古典文学の代表として源氏物語を題材に授業をされたそうです。源氏物語のテーマが何であると考えるかは読者それぞれだろうと思いますが、源氏とその子孫を取り巻く様々な人間模様について、恋愛を軸に考えるよりは、人と人の間に存在する多様な障壁の描写に注目する方が理解が深まると思います。それは死別や身分の差や世間体や社会的勢力争いや、場合によっては単なる思い違いであったりするところが現在の私たちにとっても身近な問題として真実味をもって感じられるのです。千年以上の時を経て源氏物語が今でも愛読され続けているのは、紫式部(ちなみに作者は一人ではないとする説が有力です)が人間の根源的問題の描写にとりわけ優れていたからだと思います。単なる恋愛小説ならばいくらでもありますし、古来より研究の対象になっていることを考えても、源氏物語が百千の物語群に埋もれてしまわなかったということを恋愛だけで説明するのは難しいと思います。
さて駄弁を弄するのはこのくらいにしておいて、愛萌さんのひらがな配役と私の乃木坂配役を比べてみたいと思います。

登場人物ーひらがなー乃木坂(2017年9月21日版)

藤壺ー佐々木美鈴ー井上小百合
桐壺更衣ー東村芽依ー西野七瀬
葵の上ー高本彩花ー鈴木絢音
紫の上ー景山優佳ー齋藤飛鳥
明石の上ー小阪菜緒ー市來玲奈
花散里ー潮紗理菜ー深川麻衣
夕顔ー河田陽菜ー能條愛未
空蝉ー松田好花ー山﨑怜奈
朧月夜ー加藤史帆ー寺田蘭世

光源氏ー齊藤京子ー(なし)
頭中将ー井口眞緒ー(なし)

なかなか興味深いですね。愛萌さんの源氏物語の読み方と私のそれには少し違いがあるようです。もっとも私の配役は、登場人物が誰に似ているかではなく、この人にこの役を演じてもらいたいという考え方で選んでいますので、違って当然かもしれません。しかし花散里や朧月夜あたりは結局のところ、確かにこの登場人物にはこの人しか充てられないなと言う意味で一致しているのだと思います。ただ一点気になるところは空蝉が奥ゆかしいという見方には少し異論があって、身の程を弁えた身持ちが堅い女性であるのだと思います。晩年には源氏の庇護を受けて暮らしていることからも、源氏に対する想いが無かった訳ではないのではと感じます。
源氏中心ということならば、女三の宮は外して欲しくないところです。ひらがなでは高瀬愛奈さんでしょうか。私が乃木坂メンバーから選んだのは渡辺みり愛さんです。いずれも現在の私の一推しなところがちょっとあれですが。

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